ご存知、PORTISHEADのシンガーと、元TALK TALKのポール・ウェブによるプロジェクトはポーティス絶賛休業中の2002年作。
ポーティスとは違い、ボトムにブレイクビーツは敷かれていない。アコギやピアノなど、アンプラグ楽器を基調とした素朴かつウェットな創り。
その一方で、M-02やM-04のようにオーケストラをフィーチャーした曲もあるし、ゲストも総じて多い。ポーティス仲間のアトリーと常連サポメンら、ウェブの元同僚などが堅実に脇を固める中で――
やっぱり主役はベスねーさん!
ねーさんの歌唱は二枚目ほどではないが、意外と表情豊か。寂しげだったり、やさぐれていたり、妖しかったり、甘かったり、優しかったり。リラックスした空気が全体を支配しているので目立たないが、やはりねーさんは良いシンガーだな、と再認識出来る。
ただし、たまに音程がふらつくので抜群に巧いシンガーでもないのは確か。でもこの素朴な音像から、生々しさをより演出してくれる。ずるいっ。
まさか、あまり認めたくないのだが……常に張り詰めた空気を強いられるポーティスより、ねーさんはこういう肩肘を張らない方が実力を発揮するのでは。
いやいや、ポーティスあってのねーさん。でなければ今でも場末のライヴパブでM-07のようにアコギの弾き語りをしているだけだったかも知れない。
完璧主義のバーロウが求めるハードルは常に高過ぎるけど、ねーさんもあんまり根詰めずに……ねっ? 今後とも頑張って欲しい。それで、たまに息抜きとしてこんな作品をそっとドロップして欲しい。
M-01 Mysteries
M-02 Tom The Model
M-03 Show
M-04 Romance
M-05 Sand River
M-06 Spider Monkey
M-07 Resolve
M-08 Drake
M-09 Funny Time Of Year
M-10 Rustin Man
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