2011年10月14日金曜日

CHICAGO UNDERGROUND DUO 「Axis And Alignment」


毎度おなじみシカゴ音楽シーンの立役者、ロブ・マズレクの流動的プロジェクト、三枚目。2002年作。レーベルはいつものトコスタジオもエンジニアもいつも通り。
前からコレを書きたかったのだが、このプロジェクトを紹介する上で必要な前置きが面倒臭い(上に筆者はジャズに精通していない)ため、先延ばしにしてきた。
さ、頑張るか。

〝CHICAGO UNDERGROUND〟の冠名が付くプロジェクトは四つある。まずはマズレクありき。そこから一人、二人、と人員を継ぎ足していく構成だ。
まず今回の〝DUO〟。二人ゆえにフットワークが軽く、一番作品を残している。
次に〝TRIO〟。三人だが、コレが曲者。
あと〝QUARTET〟。四人。すごく……真っ当です……。
で、まずはココから始まったクインテット、じゃなくて〝ORCHESTRA〟。
以上、簡潔に。
TRIOのややこしい編成は、いづれ書くであろうTRIO紹介の際に追々。

さて本作はDUO。マズレクの相方はタイコ叩きのチャド・テイラー
どうせベースレスでひたすらビートとコルネットのアンサンブル――ばかりかと思いきや、ベースパートをマズレクの組んだ安い音の打ち込みに頼ったり。マズレクがそっとコルネットを吹いている際、テイラーがひっそりヴィブラフォンを添えてみたり。そのヴィブラフォンの音を取り込んで、ヴァーチャル三重奏をしてみたり。マズレクがピアノを弾き、テイラーのヴィブラフォンと音響バトルを繰り広げたり。
手を替え品を替え。

でもこの手のフリージャズ系? 即興っぽい意味不明なプレイ、苦手なのよねえ。小難しくて付いて行けないわあ……とお悩みの奥様に朗報。
今までの〝DUOはそうでもなかったのだが、本作はいつも以上にマズレクのコルネットが派手に鳴って、我が主役! と高らかに宣言しているため、非常に取っ付きやすい。あんさんのプロジェクトなんだから、いつもこうしてくれたら良いのに……。
その中でも出色なのが、マズレクのコルネットとテイラーのドラムの火花散るせめぎ合い。コレをアルバムの真ん中辺に配置しているトコロがミソ。そろそろ油断し始める頃に、がつっと持って行かれる。

これもいつも書いているコトだけど、あんま頭を使ってウチのブログで扱っているような音楽を聴くべきじゃないと思うのだなあ。音楽に浸る多幸感が目減りするじゃない。
マズレクのおっさんはそんな聴き手の痒いトコを考えて音を創ってくれるジャズマンなので、筆者は門外漢ながら何とか必死に食らい付いているのだ。

M-01 Micro Exit
M-02 Lifelines
M-03 Particle And Transfiguration
M-04 Exponent Red
M-05 Average Assumptions And Misunderstandings
M-06 Lem
M-07 Two Concepts For The Storage Of Light
M-08 Memoirs Of A Space Traveller
M-09 Rotation
M-10 Access And Enlightenment
M-11 Noon


0 件のコメント:

コメントを投稿