2011年10月24日月曜日

CRITTERS BUGGIN 「Guest」


グランジシティ(笑)・シアトルが生んだ、ジャムキチジャジーロックバンドの記念すべきデビュー作。1994年作品。
レーベルはかのPEARL JAMのギタリスト、ストーン・ゴッサードが運営したLoosegroove Records。ゴッサードは本作のプロデューサーとしても名を連ねている。

でまあ、コイツらと言えば変態サックス奏者のスケリックの名がすぐに想起されるだろうが、本作で吹いているのはナルガス・シン・カーン。
……スケリックの変名なんだけどな。
それに、PEARL JAMやらフィオナ・アップルやらクリスティーナ・アギレラやらフェイス・ヒルやらデイヴィッド・ボウイやらリサ・ローブやらメイシー・グレイやらで叩いた辣腕セッションドラマーのマット・チェンバレンを始めとする、エディ・ブリッケルのバックバンドメンバーが揃ったのがこの変態バンド。

どのくらい変態かと言えば、三時間もステージ時間を与えたら丸々、延々とジャムセッションを演っていそうなくらい。

でも、本作はデビュー作。まだ本領と言うか本性を現わしていない。コンパクトにかちっとまとまったジャズ風味の強いインストロックをプレイしている。
もちろん、あくまで〝ジャズ風味〟であって、CD屋でジャズの棚に収められて然るべき品ではない。ベースのブラッド・ハウザーとチェンバレンのリズム隊がロック然としたコンビネーションでボトムを固めているからか。
ならスケリックは何演ってるのかと聴けば、割と曲調に沿った真面目なプレイに徹しているようで、時には嵐を巻き起こすトリックスター的なポジションを既に獲得しているこの如才なさ。『俺が主役だ!』と言わんばかりに。
M-02のように、サックスをエフェクターで歪ませてギターのような音に変えるなんて芸当、そうそう真似する同業者も居ないぞ!

とまあ『ジャズのようでそれほどジャズでもないけど何だかジャズっぽくてカッコイイ』本作だけど、ジャムが好き過ぎて堪らない超個性を発揮するのはコレ以降。
ただし、本作の微妙な立ち位置がヌルくて取っ付きやすいのも事実。
ゴッサードの友人で、チェンバレンもゲスト参加したことがあるSATCHELのショウン・スミスを迎えた、作中唯一のヴォーカル曲M-08も完全に浮いている。それどころかSATCHELとしか聴こえないのも、本作のヌルさを暗喩しているかのようだ。

脊髄反射で『コレ、カッコイイ!』と飛び付けるけど、実態は何だか良く分からないのに、本人たちは自信を持って高度なコトを演っている、そんな意味の分からないバンド。
正にド変態。

M-01 Shag
M-02 Kickstand Hog
M-03 Critters Theme
M-04 T-Ski
M-05 5/4 F.T.D.
M-06 Fretless Nostril
M-07 Double Pot Roast Backpack
M-08 Naked Truth
M-09 Los Lobos


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