2011年11月28日月曜日

NADJA 「When I See The Sun Always Shines On TV」


カナダのスラッジ夫婦による、2009年発表のカヴァーアルバム。
インナーもジャケのようなイラストで構成されている。この巧く二人の特徴を捉えたイラストレーターは、Klawfulことマット・スミス

NADJAは基本、インストバンド。全編歌入り作品は珍しい。カヴァーアルバムならではの、肩の力を抜いた、本編とは別枠としての楽しみ方を薦める。
とは言え彼らは多産家ゆえ、既に自分たちの音世界をほぼ確定させてしまっているアーティスト。出て来る音もNADJAとしか答えようのない音像になる。

白昼夢とも悪夢とも取れるドリーミーでざらついたギターと、嫌々漸進するかのような牛歩テンポ。足首には重い鉄球付きの足枷。今にも泣き出しそうな曇天。

M-02やM-03やM-06のようにアコースティックな曲も、彼らに掛かれば立派な陰鬱泥濘曲に早変わり。
アレの入っているアルバムから採られたM-05や、カナダのお笑い番組からのM-07は一見、ベイカーなりのジョークなのかと思いきや、至って(生)真面目にNADJAサウンドへと変換しているし。M-04を含めて、ベイカーがキッズの頃の思ひ出曲なのかなー、と想像してにやにや出来るのもカヴァーアルバムならでは。
また、M-01のように影響土壌を剥き出しで持って来られ、苦笑させられる一面もそう。

せっかくの歌モノだし、普段通りに徹しているし、曲も当たり前だがどこか聴き覚えもあるしで、コレをNADJA入門盤にする手もアリかと。

M-01 Only Shallow
M-02 Pea
M-03 No Cure For The Lonely
M-04 Dead Skin Mask
M-05 The Sun Always Shines On TV
M-06 Needle In The Hay
M-07 Long Dark Twenties
M-08 Faith


0 件のコメント:

コメントを投稿