ヒップホップと言えばアメリカ。NYCNYCNYCNYC!! あとウェッサイ、ダーティサウス! みーんなUS産しか称えない。
「影響を受けたのはUKシーン」なんて発言、日本のBボーイとやらの口から聞いたことがない。みーんな右倣えで本場サイコー!
こーんなイルな(苦笑)クルーが居るのにねえ。あんさんら、ほんとに本気でブレイクビーツに魂捧げてるん?
ジェイク・ウェリーとオリー・ティーバのトラックメイカータッグによるUKヒップホップの粋、2005年発表の五作目。
当時はNinja Tuneのエースだった。
常に矜持を正すジョンブルらしく、トラック構成は落ち着いた雰囲気のジャズ風味が基本線。Ninjaの申し子ポジションを堅持している。
だが本作では最後の祭り! とばかりにドファンキーなナンバーをアルバム前半でぶち上げ、筆者の度肝を抜いた。もちろん新機軸。
準メンバーの女性ラッパー、ジーン・グレー(What? What?)による切れ味鋭いフロウに、低音高音のホーンセクションが幅を利かすM-02。ダルなギターのカッティングとヴィブラフォンとフルートでいつも通りのM-03から一転、ギャング映画で使われそうなニヒルかつダイナミックなトラックに男と女の乱交マイクリレーがヤバいM-04。とどめが反則とも言うべき、焦らしまくり揚げまくりのドファンキーナンバーM-05。
おいこいつら、ライヴでは大所帯のバンド編成なんだろ? こんなの生で見せられたら理性ぶっ飛ばされんの必至でしょ! と言わんばかりのアッパーぶり。
昇天。
でもココがピークで以降は出し殻? いえいえ、いつも通りのHERBALISER流・大人のブレイクビーツを醸し出してくれています。そこら辺はウェリーとティーバの得手。しっかり創り込まれてますとも。
この界隈の人々としては長丁場の八分越えトラックであるM-12を、破綻させずにきちっと構成出来る手腕で、彼らの実力を計っていただきたい。
確実さにイッパツを兼ね揃えたこいつらに敵はナシ!
でも本作を以って長年連れ添ったNinjaから離れ、ミックスCDシリーズ“DJ Kicks”でお馴染みのStudio !K7に移籍してしまうのだ。
Ninjaのレーベルカラーずっぱまりだったのに離れるのは寂しいけど、どちらにせよ名門レーベル。全く問題……ないよねっ?
M-01 Take London
M-02 Nah' Mean, Nah'm Sayin'M-03 Song For Mary
M-04 Generals
M-05 Gadget Funk
M-06 Failure's No Option
M-07 Lord Lord
M-08 The Man Who Knows
M-09 Kittyknapper
M-10. Geddim
M-11 Close Your Eyes
M-12 Sonofanuthamutha
M-13 Twice Around
M-14 I Know A Bloke
M-15 8 Men Strong
M-16 Serge