2011年6月24日金曜日

RADIOACTIVE MAN 「Booby Trap」


英国人、キース・テニスウッドによる二枚目のアルバム。2003年作。

「おい、大丈夫かよこのジャケ……」といろんな意味で心配したくもなるが、インパクトは絶大。はっきり言って筆者がコレを購入した二番目の理由が“ジャケ買い”だ。
じゃあ一番目は? と問われれば、“TWO LONE SWORDSMEN(以下2LS)の片割れだから”で即答。
気に入ったアーティストの周辺を穿りたくなるのは、ディスクジャンキーとして当然。

2LSはテニスウッドが、いろんな意味で伝説のDJ、アンディ・ウェザオールと組んでいるユニット。コレに関しての説明は後に譲るとして、当ユニットはソロなのだし、テニスウッドが演りたい音を好きに演れる場である。
その音とはアシッド。安い機材で、わざと狙ったセコい音色使いで、前世代的なダッサいトラックを恥ずかしげもなく創り、好事家どものハートをがっちり戴く寸法である。
ではコレがテニスウッドの演りたい音なら、本体である2LSの「Tiny Reminders」(2001年発表)は彼主導で創ったアルバムなの? と思えるほど作風が擦り寄っている。
で、2LSが2004年にリリースした次の作品は新たな展開を見せている。
一方、本作の締め・M-11は歌入りというのも相俟って、曲の質感が2001年から2004年に至る2LSの歩みのちょうど中間地点に位置するモノであったりする。
ならもしかして、2LSってネームヴァリューはウェザオール>>>>テニスウッドだけど、音楽的リーダーシップはウェザオール<テニスウッドだったりする?

あーもういいや。邪推を積み重ねるのは止めにする。

筆者はコレ、いろんな意味で好き。「Tiny Reminders」よりもあほっぽいトコとか。
今更、アシッドサウンドをクソ真面目に創っている奴も居ない。どこか自嘲や諧謔を織り交ぜているのが普通。
もしかしてテニスウッドが本作を真顔も真顔で創っていたのなら……ますます好き。
当人は真剣なのに、傍から見れば可笑しいってのは一番面白い。

どっちにしろこのダサカッコ良さ、好事家でなくとも堪らんはずさね。

M-01 Suddenly Projected
M-02 See You Next Tuesday
M-03 Bug In Me System
M-04 Airlock
M-05 Kik Yerself
M-06 Suitybloke
M-07 Pisces Crisis
M-08 Ruby Rage
M-09 Twistyboomklart
M-10 Eat 'Em All
M-11 Fed-Ex To Munchen


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