2011年9月28日水曜日

ADEM 「Homesongs」


FRIDGEのベーシストがアコギに持ち替えて紡ぐ、ソロプロジェクトの初作。2004年発表。レーベルは英国・倫敦の大手インディーズ、Domino Records
ミックスは同僚のキエラン・ヘブデン(G)の手で、彼の家にて行われた。同じく同僚のサム・ジェファーズ(Ds)はインナーの写真コラージュで参加している。

ココで語った通り、ADEMの朴訥とした歌声を中心に据えたフォークアルバム。
焦点はしっかり絞られているので、音楽性は揺るぎない。その一方でアコギだけでなく、さまざまな楽器が織り込んであり、音に多様性がある。当然アコギの弦が滑る音まで拾ってあり、生々しさもある。
その上、哀愁を漂わせた曲調に引っ張られるかのように、ADEMの声色まで憂いを秘めて聴こえてくる日本人仕様。

素朴×哀愁=エモエモしい。
エモい+歌モノ=日本人の大好物!

やばい。これ以上本気で書くことがない。
このアルバムはココまでの文だけで十分足るド直球のアルバム。
でも“書くことない”から大したことない訳では決してない。むしろほぼ同時期に出たFOUR TETのコレとタメ張れる完成度の高さを誇る。
「およそ隙のない優等生アルバム」と書いたら褒めているように聞こえない? 筆者は本作の素晴らしさを純粋に賞賛したいのにィ……!

ほんとちょうど、今の時期の涼しい夜にぴったり。
サビ残に追われて夜遅く帰宅する、お疲れ様な会社員の貴方へ。
つい彼氏とケンカしちゃって引っ込みがつかなくなってしまった貴女へ。
夏に上手いこと彼女が出来なくて、独り寂しい夜長を過ごす貴男へ。
聴けば余計にエモくなる本作をどうぞ。どう効果が表れるかは貴方次第。

M-01 Statued
M-02 Ringing In My Ear
M-03 Gone Away
M-04 Cut
M-05 These Are Your Friends
M-06 Everything You Need
M-07 Long Drive Home
M-08 Pillow
M-09 One In A Million
M-10 There Will Always Be


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