2011年6月12日日曜日

FRIDGE 「Happiness」


満を持してと言うか、今更と言うか、遅れ馳せながらと言うか……FOUR TETADEMの本体である3ピースポストロックバンド、2001年作品四枚目。

まずは曲タイトルを見て脱力感を覚えることだろう。
何なのこの味もシャリシャリもない文字列は! いやいやいや、コレまんまだろ! これだから音にしか興味のないアーティストは……とお嘆きの貴方に朗報。
実は曲名に記されている音よりも、裏で鳴っている音の方が曲中で重要な役割を果たしていたりする。
例えばM-02では、打ち込みビートよりもグロッケンシュピール(鉄琴みたいなの)よりも、フリーキーに鳴っているリコーダーの方が耳に入る。M-03はシロフォン(木琴みたいなの)がさざなみのように加工されたエレクトロニカ風の小曲。M-04では爪弾かれるアコギと微かに刻まれているドラムの上で堂々と、ピアニカとウィンドウチャイム(風鈴みたいなの)が幅を利かせている。
脇役に主役を食っちまえと仰るこのバンド、やはり只者ではない。

さて本作、間違いなく彼らの代表作なのに他アルバムとは毛色が微妙に違う。代表作ならFRIDGEというバンドのカラーを表して然るべきなのに。
一言で語れば、ロックのダイナミズムに欠ける。もう一歩踏み込めばキエランくんさあ、FOUR TETの活動に感けて、こっち疎かになってんじゃなーい? と勘ぐりたい、自身のソロプロジェクトへの擦り寄り具合なのだ。
M-07なんかもろにFOUR TETの音じゃないか。
しかもこの後、FRIDGEが五枚目のアルバムを出すのに六年も掛けているだろう。その間、FOUR TETはコンスタントにリリースしていたというのに。

だが、まあいいじゃない。
このアルバムは素晴らしい。素晴らしいモノが評価されているなんて健全じゃないか。
しかもFOUR TETも素晴らしい。ADEMも然り。何の問題もない。
素晴らしい音をくれる方々を、型にはめるのは良くない。

M-01 Melodica And Trombone
M-02 Drum Machines And Glockenspiels
M-03 Cut Up Piano And Xylophone
M-04 Tone Guitar And Drum Noise
M-05 Five Four Child Voice
M-06 Sample And Clicks
M-07 Drums Bass Sonics And Edit
M-08 Harmonics
M-09 Long Singing


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