2011年6月8日水曜日

Mr.SCRUFF 「Trouser Jazz」


英国人、アンディ・カーシーによる2002年作、三枚目。自筆の可愛いゆるキャラが、画面をのろのろうろうろするステキPVでちょいとおなじみ。
言うまでもなくNinja Tuneレーベル所属。

さて音盤の内容なのだが、ジャケを見ての通り。
ファニーかつチープな音色使いで、ややアッパー目に進行するジャズファンク風味のブレイクビーツ。
その基本線は堅持しつつも、時にはシリアスな音に取り組んだりするのだが、その曲名がM-08のようにあほっぽかったりするので、照れ屋サンなんだなーと苦笑い。
……うーん、制作者の意図が明確なので、すっごく紹介しやすいぞ!

早くも総括すれば、本作はNinjaらしい手堅い創りのアルバムだ。
聴いていて驚きはない。戦慄も走らない。本作は00年代を代表する名盤だ、とも言わない。佳作評価が妥当だと思う。
だがクラブ系音楽はそれでいいと思っている。
踊りたい人々をいちいち戦慄させてどうするのさ。フロアに心地良い空間を与えて楽しんで貰えればいい訳だし。
そこら辺の空気作りと、凡百の存在に埋もれないよう作家性を嫌味にならない程度に出す微妙なせめぎ合いで、彼らは常に神経を尖らせて音を創っている。

「細部には細心の注意を払うし、そのための努力も惜しまない。リスクを背負いたくないなんて苛々する。僕はとても自分に厳しいんだ」 Mr.SCRUFF

ゆるキャラが幸せそうに踊っているのはカモフラージュだ。
となるとカーシーさんは照れ屋サンなんだなあ、と改めて思う。

M-01 Here We Go
M-02 Sweetsmoke
M-03 Beyond
M-04 Shrimp
M-05 Come Alive
M-06 Shelf Wobbler
M-07 Giffin
M-08 Valley Of The Sausages
M-09 Champion Nibble
M-10 Come On Grandad
M-11 Vibrate
M-12 Ug
M-13 Ahoy There!


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