レーベルはシカゴ音楽シーンを牽引するThrill Jockey Records。
何かもう……最初の一行で説明が終わってしまう音。
TORTOISEがジャジーになった音。コルネットをフィーチャーしたTORTOISE。音頭取りのマズレクも意図してメンバーを呼び寄せたのではなかろうか、と思うくらい。
実際、M-03は後にTORTOISEの方で“Jetty”として翻案されているし。
じゃあ、そのまんま感が嫌だって? とんでもない!
ちょうどジャズとポストロックの間を取った心地良さ。
フレーズはジャズなのに、質感はポストロック――若干ロックっぽいトコを残した、何か。TORTOISE味のジャズが聴けて、何だか得した気分。
そうやってこのアルバムは味わうモンなのかなあと。
根なし草のようで、びっしりと深く広く根差している。あっちふらふらこっちふらふらしているようで、周囲から爪弾きにされている訳ではない。自ら語る言葉は少ないものの、その一言一言に含蓄がある。
ポストロックという一筋縄ではいかないジャンルを象徴するような音だと思う。
だからきっと、コレについてくどくど薀蓄垂れるより、コレを漠然と肌で感じるだけの方が幸せな音楽ライフだと思う。
難しく考えなくていいんだよ、ありのままに受け止めてよ、と。
だからこれ以上、だらだらと書き連ねる必要などないと思う。
M-01 Kryptonite Smokes The Red Line
M-02 Beneath The Undertow
M-03 La Jetee
M-04 Phonometrics
M-05 Prince Namor
M-06 Audio Boxing
(追記)
日本盤には:
M-07 Ode To Philophony
M-08 Expedition Rhombus
:なる二曲のボートラが収録されている。
中でもM-08は弛まぬ緊張感にひりひりする10分越えの名演なので、買うならこちらが絶対にお得。たぶんライヴテイクか一発録りだと思う。
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